2016年2月2日にスタートした舞台のニュースサイト・ステージナタリーは、2026年2月2日に10周年を迎えます。ローンチした直後に、ナタリー創業者の大山卓也から「ここからもう止められないよー」と言われたその意味は、この10年、身をもって感じてきました。1日も休まず、更新し続けること。全方位にアンテナを張り続けること。10年、毎日新たな情報を発信し続けることができたのは、舞台を愛し、ステージナタリーを必要としてくださる方たちのおかげです。本当にありがとうございます。
10年の間には、コロナ禍をはじめとするさまざまな出来事があり、舞台業界は変化を求められてきました。ステージナタリーも同様です。これからもまた、変化は続いていきます。しかしずっと変わらないのは、舞台からもらう“希望”です。この10年、さまざまな舞台に出会い、忘れがたい時間を劇場で過ごしてきました。その時々、劇場で感じた思いの数々を、舞台を愛する皆さんと今一度確かめ合いたい、もう一度あの時間を振り返りたい。そしてこれからも舞台を観続けましょう。
ステージナタリー編集長
熊井玲

投票総数11万9255票
たくさんのご投票ありがとうございました!
ミュージカル「DEATH TAKES A HOLIDAY」
作詞・作曲モーリー・イェストンにより、2011年にオフブロードウェイで初演されたミュージカル。劇中では、死せる魂を“あちら側”へと導くことに疲れ果てた死神が、ロシア貴族のニコライ・サーキ王子の姿になりすまし、2日間の休暇を公爵一家と共に過ごす様子がコミカルに展開される。日本では2023年に宝塚歌劇月組公演として上演。同作を手がけた宝塚歌劇団の生田大和が、小瀧望が主演を務めた2024年公演の潤色・演出も担当した。
異形の容姿に生まれ、見世物小屋に立たされていた青年が、解剖外科医との出会いから人間らしい生活を手に入れていく様を描いた「エレファント・マン」や、北アイルランドの街で激しい宗派の争いにのみ込まれていく青年の物語「ザ・ビューティフル・ゲーム」など、これまで骨太な舞台作品に挑戦し、評価を得てきた小瀧。「DEATH TAKES A HOLIDAY」では見目麗しい“王子”の姿と、人間界に不慣れな死神のチャーミングな姿との両極で役の魅力を引き立たせ、ミュージカル出演2作目ながらも伸びやかな歌唱と共に堂々とした演技を見せた。
ブロードウェイミュージカル「ニュージーズ」(2021年)
「NOISES OFF」(2023年)
4位
「Endless SHOCK」(2024年)
5位
ブロードウェイミュージカル「ビートルジュース」(2025年)
6位
「夏の夜の夢」
7位
「舞台『刀剣乱舞』悲伝 結いの目の不如帰」
8位
舞台「ナナシ-第七特別死因処理課-」
9位
ミュージカル「GIRLFRIEND」
10位
ブロードウェイミュージカル「キンキーブーツ」(2025年)
そのほかの本投票候補作品一覧(50音順)
- 音楽劇「浅草キッド」
- ミュージカル「アナスタシア」(2023年)
- ミュージカル「天翔ける風に」
- シス・カンパニー「アルカディア」
- DISCOVER WORLD THEATRE vol.11「ウェンディ&ピーターパン」
- 愛のレキシアター「ざ・びぎにんぐ・おぶ・らぶ」
- TEAM NACS Solo Project 5D2 -FIVE DIMENSIONS II-「死の笛」
- ミュージカル「ジャック・ザ・リッパー」
- ミュージカル「ジャージー・ボーイズ」(2025年)
- KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「ジャズ大名」
- ミュージカル「ダーウィン・ヤング 悪の起源」
- 舞台「ダブル」
- 世田谷パブリックシアター×パソナグループ「CHIMERICA チャイメリカ」
- ミュージカル「ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812」
- 2024年劇団☆新感線44周年興行・夏秋公演 いのうえ歌舞伎「バサラオ」
- PARCO劇場開場50周年記念シリーズ「ひげよ、さらば」
- NODA・MAP「フェイクスピア」
- 少年社中・東映プロデュース「モマの火星探検記」(2020年)
- 「陽気な幽霊」
- ミュージカル「ワイルド・グレイ」
このたび、「DEATH TAKES A HOLIDAY」で主演を務めた小瀧望が、ステージナタリーに思いを寄せた。自身にとって、「舞台は欠かせない存在」であるという小瀧が、当時の役作りの様子や思い出を振り返る。
死神は、イメージの答え合わせが簡単にできる役ではなかった
──小瀧さんが主演されたミュージカル「DEATH TAKES A HOLIDAY」が、読者投票企画の「もう一度観たいあの舞台」総選挙で1位を獲得されました。現在のお気持ちや、当時の思い出、役作りについてなどを教えてください。
たくさんのミュージカルが上演されている中で、チーム一丸となって挑んだこの作品がこうして多くの方に愛され、評価していただけるなんて、こんなに幸せなことはないと思っています。
死神という存在には、誰しも「こんな感じだろう」というイメージがあると思いますが、「DEATH TAKES A HOLIDAY」の死神役は、そのイメージの答え合わせが簡単にできる役ではありませんでした。そのため、日々さまざまなことを考えながら向き合っていました。
この物語は、たった2日間のことを描いていますが、その中で死神がいくつもの初めての感情に出会うので、その時々の感情の動きを丁寧に表現する必要がありました。僕自身、逆算をするのがあまり好きではないので、出会った感情をそのままに、素直に表現するということを意識していました。ほかにも“死神の姿”と“人間の姿を借りた死神”のバランス、人間の姿を借りている中でも死神が見え隠れするポイント、死神の“知らないがゆえの真っすぐさ”など、稽古期間中、公演期間中はもちろんすごく考えましたし、今でも振り返って考えることがあります。
最大の壁だったタップ、生田大和の一言に…
また、演技の壁とは別に立ちはだかっていた最大の壁がタップでした。この作品では、これまで本格的に挑戦したことがなかったタップに取り組ませていただいたのですが、それが想像以上に難しく、稽古初日に絶望したことを昨日のことのように覚えています。公演前には必ずタップ練習をすることをルーティンにしていましたし、僕一人では絶対に乗り越えることができなかったと思うので、教えてくださった先生や一緒にタップを踏んでくれた共演者の皆様にもすごく感謝しています。
そんな僕に「タップをもうちょっと難しくしちゃおう」とおっしゃった生田さんの言葉が、この作品で一番思い出深いエピソードです!(笑) ある日、タップの稽古を観に来てくださったのですが、生田さんが想像していたより僕がタップをできていたらしく、無邪気な目でおっしゃったのが印象的でした。目ん玉が飛び出そうになりました(笑)。
舞台は“海”、どこまでも泳いでいける場所
──小瀧さんにとって舞台とはどのようなものでしょうか。
僕にとって舞台は“海”のような存在です。どこまでも広く、深く、自由に泳げる場所。自分にとっては欠かせない存在です。現段階の小瀧望を形づくるうえで、今まで出演させていただいたストレートプレイ、ミュージカル、どの作品も絶対に必要不可欠だったなと思っています。こんなにも自分がのめり込むことができ、これが好きなんだ!と思えるものに出会えたことにとても感謝しています。またそう思わせてくださった演出家の皆様、スタッフの皆様、そして共演者の皆様にも感謝の気持ちでいっぱいです。自分がこれまで出演してきた作品はもちろん、観劇させていただいた舞台も含め、すべてが財産であり、宝です。
また、「DEATH TAKES A HOLIDAY」が、こうして多くの皆様に名前を挙げていただき、公演期間中もたくさんの反響をいただけたことを通して、改めて、できるだけ長くミュージカルの世界でも活躍できるよう努力を重ねていきたいと強く思いました。そして、舞台俳優として、一流と呼ばれる存在になれるよう、これからも真摯に作品と向き合っていきたいです。
──ミュージカル「DEATH TAKES A HOLIDAY」を“もう一度観たい”作品に選ばれた読者の皆様にメッセージをお願いします。
たくさんのミュージカル作品がある中で、こうして「もう一度観たい作品」と言っていただけたことを、とてもうれしく思っています。僕自身も舞台を愛する一人の人間として、これからも舞台に立ち続けられるようがんばりますので、よろしくお願いいたします。
プロフィール
小瀧望(コタキノゾム)
1996年、大阪府生まれ。2014年にCDデビュー。WEST.のメンバー。アイドル・アーティスト活動の傍ら、2015年に「MORSE-モールス-」で初舞台。2021年の舞台「エレファント・マン」では第28回読売演劇大賞杉村春子賞および優秀男優賞を受賞した。そのほかの舞台作品に「検察側の証人」、ミュージカル「ザ・ビューティフル・ゲーム」「梨泰院クラス」など。2026年1月にスタートしたテレビドラマ「未来のムスコ」では心優しき保育士役を演じている。
記念企画
ステージナタリー10周年のイベント開催!
ステージナタリーではこの春、ゲストをお迎えして10年の舞台界を振り返るトークショーを開催します。読者の皆さんそれぞれに振り返っていただいた過去10年の思い出を、トークショーで一緒に振り返ってみませんか? 詳細は鋭意調整中。決定次第、ステージナタリーのSNS等で告知します。舞台を愛する者として、共に10年を振り返りましょう!
「もう一度観たいあの舞台」総選挙とは
2026年2月2日にステージナタリーが10周年を迎えるにあたり、過去10年の舞台界を読者の皆さんと振り返る、ユーザー参加型の投票企画です。11月4日から13日までの「事前投票」を経て、30作品が選出。12月2日から11日まで「本投票」が行われました。
スケジュール
- 事前投票
- 2025年11月4日(火)12:00~2025年11月13日(木)23:59
- 本投票
- 2025年12月2日(火)12:00~2025年12月11日(木)23:59
- 結果発表
- 2026年2月2日(月)
「もう一度観たいあの舞台」総選挙に先駆けて、さまざまなジャンルで活躍し、“舞台ファン”としても足繁く劇場に通ってきたアーティスト10名に、思い出の1作品を挙げてもらうコラムを公開中です。彼らが挙げた作品やエピソードから、皆さんの“舞台ファン”としての10年を振り返ってみてください。
2026年2月2日更新

















