<センバツ高校野球:九州国際大付3-8専大松戸>◇26日◇2回戦◇甲子園
8強が出そろった。山梨学院は大黒柱を欠く逆境をはね返し、大垣日大(岐阜)に3-1の逆転勝利。左手首を骨折した主将の菰田陽生投手(3年)がベンチから仲間を鼓舞し、2年ぶりの8強入りを果たした。大阪桐蔭は磨いてきた守備がここぞで光り、延長10回タイブレークの末に三重を6-5で下し春夏通算80勝。英明(香川)は東北(宮城)の追い上げを振り切った。専大松戸(千葉)は昨秋明治神宮大会優勝の九州国際大付(福岡)に逆転勝ち。27日、準々決勝4試合が行われる。
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センバツのDH本塁打第1号は、専大松戸・吉田颯人捕手(2年)が放った。「9番DH」で出場。5-3で迎えた8回1死二、三塁で「1点を取りたいと思って打席に入りました」。内角直球をフルスイングすると打球は左翼席へ。「(ナイターで)暗くて打球がよく見えなくて。でも手が痛くなかったので芯で当たったと思いました」と、終盤で突き放す3ランで3年ぶりの8強入りを引き寄せた。
昨秋は背番号24でベンチ入りも出場機会はなく、関東大会はベンチ外。初めての公式戦出場で大仕事をやってのけた。持丸修一監督(77)の狙いがズバリ。練習試合解禁時から、1番から8番までのつなぐ打線は好調。流れを崩さず、9番に力のある打者をDHとして入れた。
その吉田もDH制導入で生かされた。本来は捕手。しかしチームにはプロ注目の4番吉岡がいる。捕手として出場が難しい中、コンタクト率が高く、振る力のある吉田がDHに抜てきされた。持丸監督は「あの子はああいうバッティングをするので。三振もあるけど魅力を拭い去れないのでDHで。気楽に打たせてもいいから9番でね」と笑い飛ばしたが、練習試合も含め初本塁打で期待に応えた。
一躍ヒーローに躍り出た吉田も「僕が一番ビックリしています」と笑った。伏兵の活躍で専大松戸の力は増している。【保坂淑子】
◆背番号20の本塁打 専大松戸は背番号20の吉田が本塁打。甲子園でベンチ入りが20人に増えた23年夏以降、背番号20の選手が本塁打は春夏を通じて初めて。
◆NPBでは…DHの公式戦初アーチは75年4月5日、パ・リーグ開幕戦で東田正義(日本ハム)が太平洋戦の9回に放った。同日には長池徳二(阪急)も近鉄戦で打ったが、時間差で東田が先だった。