松村沙友理は「乃木坂らしさ」を体現してきた 賛否両論を承知の上でつづる〝あれから11年〟
松村沙友理が昨年12月に結婚と妊娠を発表した。乃木坂46の1期生として芸能界入りし、グループ卒業後もバラエティーを中心に活躍している。「さゆりんご」の愛称で親しまれる明るいキャラクターや、時にユニークな言葉遣いなどが目立ちがちだが、ある意味で「乃木坂らしさ」を地道に体現し続けてきた元メンバー、とも言えるのではないだろうか。乃木坂46在籍中にはいろいろなことがあった。それでも…。賛否両論あるとは思うがあくまで個人的な意見として、独断と偏見混じりにつづってみたい。
音楽
ムードメーカー「さゆりんご」
松村は11年8月、乃木坂46の1期生オーディションに合格した。当時、浪人生だった。名門の大阪桐蔭を卒業し、看護師を目指していたが、AKB48の公式ライバルとして結成される乃木坂46のオーディションに引かれたという。運動神経がいいわけでもなく、歌やダンスは得意ではなかったが、関西弁の軽妙なトークは当時から健在だった。合格後、初の冠番組「乃木坂って、どこ?」の暫定選抜からは外れたが、告白シチュエーションに挑戦する企画で「なんでなんよ~」と切り出し司会バナナマンの爆笑を誘うなど、すぐに存在感を発揮。翌12年2月のデビューシングル「ぐるぐるカーテン」で選抜入りし、以降卒業まで全てのシングルで選抜メンバーとして活躍した。
「さゆりんご」の愛称も当初から変わっていない。番組内での全員参加の大縄跳び企画でなかなか目標達成できず、微妙に条件変更を申し出ると設楽統から「妥協ね!?」と問い詰められ、他のメンバーたちが下を向く中発した「妥協じゃないです!『方向転換』です!」という切り返しは、今でも語り草だ。競馬番組に白石麻衣らと出演した時の「“うまいやん”ですね」など、おもしろ名言を思い起こせば枚挙にいとまがない。
年齢的にはグループの中では比較的お姉さんメンバーで、同い年の白石、橋本奈々未さん(現在は引退)とのトリオはファンから「御三家」とも呼ばれた。色白の美貌で男女問わず絶対的な人気を誇る白石、クールで知的、ユーモアもあるショートヘアの橋本さん、そして人懐こいぶりっ子タイプで笑いもとれるムードメーカーの松村。3人の魅力は乃木坂46の大きな個性として、AKB48はじめ他のアイドルグループと対比されることも多かった。初期から乃木坂46を大きく押し上げた功労者であることは間違いない。
2014年スキャンダルの衝撃
ただ、順風満帆のアイドル生活というわけでもなかった。乃木坂46が大ブレーク間近に差しかかった14年。男性とのスキャンダルが報じられた。もちろん筆者も当時、衝撃を受けた。ショックだった。グループの関係者から「ついに、うちにもこの時が来てしまいました…」と神妙な面持ちで伝えられたことを覚えている。その夏、後に“聖地”となる明治神宮野球場公演を成功させ、グループの勢いは本物だった。陳腐な表現になるが「大事な時期」。乃木坂46にとって、週刊誌でこの手のスキャンダルが出るのは、ほとんど初めてのことだった。
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