【柚木心結〈下〉】めぐり会えたパートナー 選択は間違っていなかったと確信した日
日刊スポーツ・プレミアムでは、毎週月曜日にフィギュアスケーターのルーツや支える人の信念に迫る「氷現者」をお届けしています。
シリーズ第61弾では、2025―26年シーズンからカナダ連盟の下で活動する柚木心結(20)が登場します。全3回の下編では、新たなパートナーと巡り会い、カナダで活動するにいたるまでの経緯をお届けします。(本文中敬称略)
フィギュア
◆柚木心結(ゆのき・みゆ)2006年(平18)1月13日、北海道・帯広市生まれ。3歳でスケートを始める。中学卒業を機に関西に拠点を移し、ペア競技を始める。24年7月にトリスティン・テーラー(カナダ)とペアを組み、25年夏からカナダ連盟に所属。
「みゆスティン」結成
人気のない静かな部屋の中、柚木の手が小刻みに震える。「またいつか心結ちゃんのペアを見たい」。「たとえペアができなくても、幸せでいてくれたら、笑ってくれれば、それでいい」―。巾着袋の中から取り出した手紙の文字が、涙でかすむ。新しいパートナーが見つからない。これからどうなるか、先が見えない。そんな不安が、ファンからの温かい言葉で解きほぐされていくのを感じた。
22年11月に市橋翔哉とのペアを解消した後、約2年間パートナーが見つからなかった。男子選手が多い愛知に拠点を移してみても、なかなか前に進まない。相性、レベルの差、親の理解…。ペアはできないのかな―。そう落ち込むたびに巾着袋を取り出し、およそ1時間もの間読みふけって心の空白を埋めた。
だが、転機は突然訪れた。京都両洋高も卒業し「もう、次の1年で相手が見つからなかったらやめよう」と決めていたある日。小学生の頃から世話になっていたブレードガードメーカーの男性が、米国で開催される合宿を紹介してくれた。それは、米国トップ選手が集う拠点ワールド・アリーナ・スケーティング・アカデミー(WASA)主催のサマーキャンプ。パートナーを探している男子選手はいないようだったが、ペアの練習ができることは魅力的で、迷うことなく参加することに決めた。
スケートに専念するために大学にも進学していなかったことも奏功し、急遽米コロラドスプリングスへ。すると、そこで、見知った顔が目に入った。
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大阪府泉大津市出身。2022年4月入社。
マスコミ就職を目指して大学で上京するも、卒業後、大阪に舞い戻る。同年5月からスポーツ、芸能などを取材。
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