欧州で急増する“デュオ安楽死”を描いた映画「両親(ふたり)が決めたこと」が2月6日に公開。このたび監督である
高齢夫婦のどちらかが終末期を迎えたとき、そのパートナーが健康であっても、ともに安楽死するデュオ安楽死。本作では、末期がんの罹患者であるスペイン・バルセロナの舞台女優クラウディアとその夫フラビオが、安楽死を選択することを3人の子供に打ち明けるところから物語が展開していく。「シチリア!シチリア!」「アニマ」のアンヘラ・モリーナがクラウディア、「ネルーダ 大いなる愛の逃亡者」のアルフレド・カストロがフラビオを演じた。
マルセットはスペイン社会の価値観に触れ「長生きは尊ばれますが、現代ではどう生き、どう愛し、どう別れるかという生の質がより重視されています。日本と同様に家族に迷惑をかけたくないという思いはありますが、この映画の夫婦は自分たち2人の愛の絆を何よりも優先しています。現代の欧州でのデュオ安楽死という選択は家族に隠れて行う悲劇ではなく、徹底的な対話を通じて家族全員が納得したうえで行われる平和的な別れの儀式としての側面が強まっています」と説明する。
本作の準備段階でスイスの安楽死支援団体「Exit」「Dignitas」に綿密な取材を行ったというマルセット。「クライマックス、夫婦が最期を迎えるシーンは本物の施設と本物のベッドを使用して撮影された。そこは決して恐ろしい場所ではありませんでした。苦しみから解放され、愛する人に別れを告げるための、愛に満ちた平和な空間だったのです。また安楽死を行う施設のスタッフ役の一部は、実際にその施設で働く本物のスタッフたち。彼女たちは撮影への出演を自ら希望した。自分たちの仕事に誇りを持っている。その思いが自然と表れていました。リアリティは演出ではなく、現場に存在していたのです」と伝えた。
なぜデュオ安楽死という選択が広がりつつあるのかについてマルセットは「かつてのタブーが解かれ、1つの選択肢として認識されるようになったからでしょう。古くから『一方が死ぬと、後を追うように亡くなる夫婦』の話はありましたが、今はそれを悲劇ではなく、愛する人とともによい終わりを迎えるためのポジティブな解決策として捉える人が増えています。特に子供のいない夫婦、『なぜ自分だけがこの世界に1人残らなければならないのか』という問いに対し、愛と連帯こそが生きる理由だと考える人々には非常に納得のいく選択になっています」と口にした。
スペイン、イタリア、スイスの合作映画「
映画「両親が決めたこと」本予告
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デュオ安楽死はなぜ広がるのか?「両親が決めたこと」カルロス・マルセットが理由語る
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