「豊臣兄弟」家康臣従は本当?松下洸平が語る裏側「月代は最大級の敬意 ウソ助言がブーメランのように」

[ 2026年10月25日 20:45 ]

「豊臣兄弟!」徳川家康役・松下洸平インタビュー(上)

大河ドラマ「豊臣兄弟!」第41話。月代を剃った徳川家康(松下洸平・中央)は、豊臣秀吉(池松壮亮・手前)への臣従を誓い…(C)NHK
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 俳優の仲野太賀(33)が主演を務めるNHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」(日曜後8・00)は25日、第41回「家康の野望」が放送され、俳優の松下洸平(39)が好演している徳川家康の豊臣への臣従が描かれた。松下に撮影の舞台裏を聞いた。

 <※以下、ネタバレ有>

 NHK連続テレビ小説「おちょやん」などの八津弘幸氏がオリジナル脚本を手掛ける大河ドラマ通算65作目。“天下一の補佐役”豊臣秀長を主人公に、豊臣兄弟の絆と奇跡の下克上を描く。兄・豊臣秀吉役は俳優の池松壮亮が演じる。

 松下の大河出演は2024年「光る君へ」以来2年ぶり2回目。「#周明の生存ルートを考える会」のハッシュタグが生まれるほどの人気キャラクターをつくり上げ、平安から戦国の世に“転生”した。

 徳川家康は豊臣秀吉の懐刀・豊臣秀長の暗殺を計画。しかし謁見前夜の酒宴、秀長も直(白石聖)ら大切な人との別れを強いられてきたことを知る。「もう、争いで人が無駄に死ぬのは見とうはござらぬ。恨むはやむなし。憎み合うも仕方なし。じゃが、殺し合いはもうたくさん。戦ごときに大事なもんを奪われてたまるか!皆で文句を言い合いながら、寿命を全うし、最後は笑って死にたい。わしはそんな世を、作りとうござる」。正妻・築山殿と嫡男・松平信康が重なる。思わず秀長を庇い、矢を受けた。

 秀吉とも腹を割る。かつて授けた“嘘金言”を感謝された。

 家康は「秀長殿の最後の問いに、答えておりませなんだな。どのような世をつくりたいかなどと大それた望みを、わしは考えたこともござりませぬ。ただわしは、もう何も奪われたくなかった。だから武家の頂に立ち、大事なものを、守りたかったのじゃ。奪われる前に、奪うのだと。だが、そなたらの目指す世も、悪くはなさそうじゃ」と秀長の屋敷を後にした。

 翌日、大坂城。月代を剃った家康は、秀吉に臣従を誓った。

 豊臣兄弟の最大最強のライバルにして、一際クセ者の今作の家康が降る流れを、松下はこう解釈した。

 「あの2人は、それまでの家康の人生に存在しなかったキャラクター。だからこそ非常に扱いにくく、どう接するべきか、どう戦うべきか、非常に頭を悩ませるほど、魅力的だったと思います。第5回(2月1日)で、藤吉郎に“恐れず、己を信じて突き進むのじゃ。(左手で胸を叩き)大事なのはここじゃ。熱意が人を動かし、勝敗を決する”とウソの助言をしましたが、それが第41回でブーメランのように返ってきて、2人の熱意に家康が動かされるという面白い構図。最初に脚本を読んだ時は“なるほど。ここにつながるんだ”と感銘を受けました。過去の出来事がバトンのように未来へ渡されていく様を視聴者の皆さんと分かち合えるのは、大河ドラマならではの醍醐味なので、うれしかったですね。ただ、(仲野と2回目の共演・池松と初共演だったこともあり)第5回の頃の撮影はまだ緊張していて、馬上からの台詞ということもあって必死だった覚えがあります。もっと余裕を持ってカッコよく言えばよかったなと思います(笑)」

 “趣味は薬草集め”の台詞も視聴者の爆笑を誘ったが「どういうふうに言ったらいいのか、八津さんにお聞きしようと思ったぐらい、難しかったです。笑わそうとすると面白くならないので、ふざけず大きな声で言いました」と振り返った。

 秀吉に臣従を誓う際、家康は月代姿に。「それこそが最大級の敬意であり、豊臣の傘下に入る一番の決意の表れだと解釈しました。ギリギリまで月代が見えず、家康が頭を上げた瞬間に髪を剃ったことが分かるように(第41回を担当した)石川(慎一郎)監督も大切に演出してくださって。“身命を賭して殿下にお仕えいたす所存”という言葉以上のものが、月代に込められていると思います」と明かした。

 「本当に臣従を誓ったのか、今作の家康は疑わしい(笑)」の質問も飛んだが「あの2人をリスペクトしているのは真実なので、本当に誓ったと受け取っていただいて大丈夫だと思います(笑)。ただ、たくさん嘘をついてきましたから、僕がどれだけ頭を下げても、視聴者の皆さんに信じていただけないのでは、という不安は拭えません(笑)。一方で、数正(迫田孝也)に“わしに通じよ”“一緒に長生きせえ”と命じているので、家康なりの野望が100%消えたわけでもないのかなと思います」と捉えている。

 今後は秀長との交流を深める姿も描かれ「大人になって友達ができるという家康が非常に面白かったです。ただ、腹の底が見えない家康、人質時代が明かされて牙をむく家康を経て、非常に丸くなって(笑)すっかり豊臣ファミリーの一員。ここから最終回に向けて、しっかり作品の一部になれるよう、どういう家康像をつくっていけるか、日々悩みながら撮影に臨んでいます」。臣従後の“松下家康”にも期待が高まる。

 =インタビュー(中)に続く=

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