NHK職員 出演者から性被害 PTSD発症、休職 異動まで被害から3年 不適切対応に会長「おわび」

[ 2026年8月6日 05:20 ]

NHKが発表した経過
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 NHKは5日、職員が番組出演者から性被害に遭い、心的外傷後ストレス障害(PTSD)を発症した事案があったと発表した。体調を崩して休職後、別の職場での復帰を望んだが聞き入れられず、異動の実現までに被害の発生から約3年かかったという。井上樹彦会長は「本件被害が発生したことは痛恨であり、当時の対応の不適切さを心よりおわび申し上げます」とのコメントを出した。

 発表によると、職員は番組出演者や制作者側を交えた懇親会の後、意に沿わない性被害に遭った。事案発生の時期や訴訟の有無、出演者の氏名や性別は明らかにされていないが、現在、同局の番組に起用されておらず、該当番組も終了している。出演者は「飲酒していたため記憶がない。もしそうした事実があったのであれば申し訳ない」と話しているという。NHKは「被害者保護、被害者の心理的安全性確保の観点から、被害者との接触を避けるための対応を申し入れ、真摯(しんし)に対応すると約束してもらっています」と明かした。

 職員は1年数カ月後に被害を打ち明け、所属部局に別の職場での復職を強く要求したが、復職後の異動が認められない日々が続いた。昨年4月に労働組合を通じて「なぜ実現されなかったのか確認したい」と申し入れを行った。それを受け、昨年5月に外部の弁護士ら3人からなる調査検討委員会を設置。約1年にわたり、35人からヒアリングを行った。

 委員会は職員への配慮不足、組織的な対応の欠落、再発防止策などの検討の欠如を問題視。リスク対策担当部局に情報が共有されず重大な人権侵害があったと認識できなかったなどとし、局について「被害が深刻なものであったにもかかわらず、前例踏襲の対応に終始した」と指摘した。

 2024年12月には元タレント中居正広氏の女性トラブルを巡り、フジテレビの対応が問題視され、放送局全体に強いコンプライアンス意識が求められていた。そんな中での事案発覚。NHKは当時相談を受け、復職などの対応にあたるべき立場にいた5人に対して注意したが、懲戒処分ではないと説明。民放関係者からは「その対応も不十分では?」との声も出ている。組織体制に厳しい視線が注がれそうだ。

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