センバツに出場した全32校が24日までに登場し、日刊スポーツ担当記者がベストナインを選出した。投手、捕手、内野手、外野手に加え、今大会から採用されたDHの各ポジションから計10人。各校の初戦の結果にかかわらず「春の甲子園を沸かせる活躍が光った」選手を独自の視点から選んだ。
投手に選んだのは、1回戦の大トリで登場した大阪桐蔭・川本晴大(2年)。熊本工戦に先発し、6回2死までノーヒットノーランを継続させるなど快投。150球を投げ被安打3、14奪三振の完封劇は衝撃の一言で、大阪桐蔭の2年生投手が甲子園で完封勝利を挙げたのは初めてという快挙。強烈なインパクト残し、文句なしの選出だった。
捕手には21世紀枠・高知農・山本滉壬朗(2年)をチョイス。初戦で日本文理(新潟)に敗れたものの、守備の貢献ぶりが光った。初回と2回に二塁への盗塁を試みた走者を計3度刺したプレーを強く印象に残ったという回答が複数あり「記者席から見ていたけど、鋭い送球に呆気に取られた」などの意見が出た。
一塁は山梨学院の「二刀流」菰田陽生(3年)を推す声が圧倒的に多く「緩いカーブを打って、あんな強い打球をスタンドまで運ぶとは。とにかくパワーが桁違い」と感想が漏れた。1回戦・長崎日大戦の守備で悪送球を捕球しようとした際に打者走者と交錯。無念の途中交代を余儀なくされ、その後「左橈骨遠位端(とうこつえんいたん)骨折」と診断を受けた。投手としても見たかった気持ちはあるが、将来のことを考えて、ここは無理せず治療に専念してほしい。
二塁には崇徳(広島)戦の延長10回タイブレークに決勝打を放った八戸学院光星(青森)・佐々木龍馬(3年)、遊撃には神戸国際大付戦の延長11回タイブレークにサヨナラ打を放った九州国際大付(福岡)・吉田秀成(2年)、そして三塁には初めての甲子園で2安打と気を吐いた佐野日大(栃木)・中村盛汰(3年)を選んだ。PL学園(大阪)を春夏合計6度の優勝に導き、甲子園通算58勝を納めた祖父・中村順司さん(79)の前で全力プレーを続ける姿が印象的で、試合後に「夏は、祖父に校歌を聴かせたいと思います」と前を向く姿に大きな期待感を覚えた。
外野手の3人は右翼に東洋大姫路(兵庫)・松本太翔(3年)中堅に東北(宮城)・進藤翔愛(3年)、左翼に神村学園(鹿児島)・田中翔大(3年)を入れた。松本は花咲徳栄(埼玉)戦で6回に均衡を破る先制打を放ちチームをけん引した姿を推し、進藤は帝京長岡(新潟)戦の9回に右中間に抜けそうな大飛球をダイビングキャッチしながら捕る神プレーに絶賛の声が寄せられた。また、田中については「大会屈指の好投手といわれる横浜(神奈川)・織田翔希投手から先制タイムリーを打てたことはチームを勢いづけるには十分の働きだった」と申し分ない選出だった。
最後に今大会から始まったDHでは大阪桐蔭の4番・谷渕瑛仁(3年)が際立った。春夏通じて甲子園9度の優勝を誇る名門の4番に入り、甲子園史上初の指名打者による決勝打をマーク。同校からは川本と共に名を連ね、日刊スポーツ担当記者が選ぶベストナインでは唯一複数人の選出の学校となった。

