智弁学園(奈良)は、最速149キロ左腕の杉本真滉(まひろ)投手(3年)が神村学園(鹿児島)を相手に10回1失点の完投勝利を収めた。
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タイブレークを無失点に抑えると、智弁学園の背番号1が雄たけびを上げた。杉本が10回4安打1失点完投。「延長に入って相手も強いチーム。その中で勝てたことが喜びに出た」。5年ぶりの8強へと導き、心から喜んだ。
初回こそ失点したが、2回以降は無失点に抑えて延長に持ち込んだ。1点リードとなった10回裏には1死二、三塁で1番打者を迎えた。「上位打線とか関係なく自分が抑えるだけなので思い切っていきました」。二ゴロで走者をくぎ付けにすると、最後は左飛でしのいだ。
1回戦・花巻東戦では直球で押し込み、この日も直球を狙ってくると予想。「変化球で打たせながらアウトを取ることを考えていました」と緩い球を織り交ぜた。これまであまり投げてこなかったカーブを効果的に使用。「打たせて取るピッチングが後半でもできたので良かった。幅が広がりました」。目線をずらす新たなスタイルを確立し、納得の表情を浮かべた。
16年センバツで同校エースとして優勝に導いた村上頌樹(現阪神)は初戦完封→2回戦1失点完投と、ここまでは同じ流れだ。村上は全5試合で完投したが、杉本も「全試合自分が投げる気持ちで挑む」と決意する。2試合で272球を投げるが「疲労はない」とケロリ。27日に予定されている準々決勝・花咲徳栄戦でもエースが勝利に導く。【林亮佑】
▽智弁学園・小坂将商監督(48)「接戦になるのはわかっていたので、選手が粘り強く頑張ってくれたおかげです。接戦に勝つのがうちの取りえ。それができたのは選手らの成長やと思う」
◆小坂監督が30勝王手 智弁学園・小坂将商監督(48)が甲子園通算29勝目。歴代18人の30勝まであと1勝。
◆タイブレーク3連勝 智弁学園は23年夏1回戦(7-6英明=サヨナラ)、24年夏1回戦(9-6岐阜城北)に次いでタイブレーク3戦全勝。タイブレーク3度は報徳学園(3勝)、仙台育英(1勝2敗)、近江(1勝2敗)に並ぶ最多で3連勝は報徳学園に次ぐ2校目。
◆春最多タイブレーク 今大会のタイブレークは5試合目。春では24年の4試合を上回る最多。

