漫才とともに歩み続ける男 著書で振り返るブーム、解散、再結成…ザ・ぼんち まさと

漫才師「ザ・ぼんち」の里見まさと(73)が自らの人生を振り返って1冊の本を発表した。漫才ブームの絶頂、解散後の苦労、50歳でのコンビ再結成…。「いい縁、仲間に恵まれて、ここまで来ました」「いつまでも人生の打席に立ちたいんです」という思いが、読む者に熱く迫ってくる。

お笑い




著書「漫才の一滴」を発表した里見まさと(撮影・三宅敏)

著書「漫才の一滴」を発表した里見まさと(撮影・三宅敏)

興国高同級生おさむとコンビ結成
「恋のぼんちシート」武道館公演

◆里見(さとみ)まさと1952年(昭27)4月25日、兵庫県姫路市出身。大阪・興国高の同級生だったぼんちおさむと「ザ・ぼんち」結成。「ヤングおー!おー!」「モーレツ!しごき教室」(ともにMBSテレビ)などへの出演で人気上昇。80年からの爆発的な漫才ブームで全国的なスターに。81年発売のシングル「恋のぼんちシート」がヒットし、オリコンチャート最高2位。同年7月21日には日本武道館でコンサートを成功させた。

86年にザ・ぼんち解散。亀山房代さんと新たにコンビを組み、98年、上方漫才大賞受賞。01年に解散。02年にザ・ぼんち再結成。若い頃と変わらぬ元気いっぱいの漫才で活躍中。25年、結成16年以上のコンビによる「THE SECOND~漫才トーナメント~」でグランプリファイナル(ベスト8)に進出し、圧倒的な存在感を見せつけた。

趣味はゴルフ、野球、料理。身長170センチ。

大河へつながるしずく「漫才の一滴」
昨夏完成もTHE SECOND躍進で変更

新著「漫才の一滴」(ヨシモトブックス)は、1月30日に発売された。出版の話は昨年春に持ち込まれていたという。

まさと旧知の出版関係の友人と久々に会って、これまでのことをいろいろ話していたんです。そのときは本にするなんてつもりはなかったんですよ。ところが「話を聞くだけでもおもしろい。ぜひ本にしましょうよ」と口説かれまして。それから原稿を書く作業に入って、夏ごろにはほぼ完成していたんですが…。

ストップを掛けたのは「THE SECOND~漫才トーナメント~」の衝撃だった。昨年5月の同大会で、ザ・ぼんちはグランプリファイナル(ベスト8)に進出。結成16年以上の中堅・ベテラン漫才師の中で、54年目のぼんちは大奮闘。1980年ごろの漫才ブームを彷彿(ほうふつ)とさせる熱演を見せ、大きな話題となった。

まさと「THE SECOND」で我々の人生が変わった部分もあるので、そこを強調すべきだ、と考え直しました。結局、手直しに次ぐ手直しで、あそこを削って、こちらを加えて、という作業の繰り返し。12月半ばまでかかってしまいました(笑い)。

話題を独占した感のある昨年のTHE SECONDだったが、2026年の同大会には参加しない。まさといわく「二兎を追う者一兎を得ず」が、不参加の理由。ことしの“一兎”については、上方漫才大賞だと明かしたが、それもまた楽しみだ。


酸いも甘いも「ザ・ぼんち」で成功→解散
亀山房代さんとのコンビでも上方漫才大賞

本の内容をシンプルに言えば、漫才人生の振り返り。とはいえ、ぼんちの歩んできた道のりは山あり谷あり。平たんではなかった。


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エンタメ

三宅敏Satoshi Miyake

Osaka

大阪市生まれ。1981年に日刊スポーツ入社。
主に芸能ニュース、社会ニュースの記者・デスクを務める。
2011年に早期退職制度で退社。その後は遊んで暮らしていたが、2022年から記者として復帰。吉本のお笑い芸人などを取材している。
好きなものは猫、サッカー、麻雀、ゴルフ。身長171センチ。