【ラグビー日本代表】PR稲場巧が初出場初T「他のプロップと違いを見せたい」スクラム職人がW杯へ存在感

[ 2026年9月5日 22:44 ]

ラグビーリポビタンDチャレンジカップ2026   日本57―12カナダ ( 2026年9月5日    新潟・デンカビッグスワンスタジアム )

リポビタンDチャレンジカップ2026<日本・カナダ>試合後、スタンドのファンに手を振る稲場(撮影・河野 光希)
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 世界ランキング12位の日本は、同24位のカナダに57―12(前半31―7)で勝ち、テストマッチの連敗を4で止めた。途中出場したPR稲場巧(24=静岡)は、代表デビュー戦で初トライもマーク。人懐っこい笑みを浮かべながら、「小さいころから憧れてきた桜のジャージーを着て試合に出た。ファーストキャップを取った。信じられない気持ちだった」と夢見心地でまくし立てた。

 出番は試合の大勢が決した後半8分。FW第1列3枚を同時に交代するコールを受け、18年ぶりの代表戦となった新潟のピッチに飛び出した。この試合に向けての合宿が始まったのは8月27日だったが、稲場自身が合流したのは28日。直前まで所属の静岡でFW合宿に参加しており1日遅れたが、その分は強みを発揮して存在感を示した。

 持ち味は何と言ってもスクラムとモール。元日本代表FWコーチの長谷川慎氏の手ほどきを受けて技を学び、スクラムの要として存在感を発揮した。本人は「1本良くないスクラムがあり、修正して1本いいのができた」と話すが、前半から優位に立っていたセットプレーを後半になっても維持。後半37分には連続攻撃からラストパスを受けて初トライも奪い、「僕の実力というより、周りが取らせてくれた。(今後は)実力を付けて取っていきたい」と謙そんしきりだったが、持っている男ぶりも発揮した。

 6月の日本代表候補合宿、8月の日本代表オーストラリア遠征にも参加したが、これまでは出場機会を得ることができなかった。今回は為房慶次朗、イジー・ソード(ともに東京ベイ)が相次いで負傷したことで巡ってきたチャンスだったが、抜てきに応えた稲場にエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチも「今まで3番として4、5番手だったが、2番手になった。そこも一つの収穫」と称賛。何割かはリップサービスが込められていたとはいえ、32分間の出場時間で来年のW杯メンバー構想に食い込んだことは確かだ。

 ボールキャリーに強みを持つ竹内柊平(東京SG)とは異なる特長を持った右PRの出現。指揮官は「彼にはボールを触るな言っていた。スクラムだけにしろと言ったのに、2回も触ったのは問題だ」と冗談めかしたのは、うれしい誤算の裏返し。「いいスクラムをどんどん出して、他のプロップとの違いを見せていきたい」と言葉で矜持を示した稲場本人の視界にも、1年1カ月後の開幕が迫ったW杯が目に入った。

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