【ミラノ発〈2〉】鍵山優真が五輪で笑った「楽しんだもん勝ちだ!」努力と葛藤の先に

ミラノ・コルティナ五輪の団体戦2日目を終え、日本が2位につけています。首位の米国とは順位点で5点差。目標の金メダルへ、機運を高めた一因が男子ショートプログラムで1位をつかんだ鍵山優真(22=オリエンタルバイオ/中京大)の躍進でした。大会中に連日お届けする「ミラノ発〝毎日〟Ice Story」の第2回は〝見えない敵〟と向き合ったエースの歩みをたどります。

フィギュア

〈ミラノ・コルティナオリンピック(五輪):フィギュアスケート〉◇団体◇7日◇ミラノ・アイススケートアリーナ

★鍵山優真が語った主な内容

  • 全てを断ち切った決意表明
  • 思い通りにいかなかった五輪シーズン
  • 楽しんだもん勝ちで臨んだ団体SP
団体男子SPで演技する鍵山(撮影・前田充)

団体男子SPで演技する鍵山(撮影・前田充)

「マイナスの感情は置いてきた」

全てを断ち切るという、決意表明だった。

2月5日、ミラノ。

鍵山は午前7時35分から、五輪本番会場での初練習に臨んでいた。

SP曲をかけた通し練習。米歌手スティービー・ワンダーの名曲「I Wish」の聞こえ方が、普段と異なっていたという。

会場全体に鳴り響いているはずなのに、自らの演技を包むように、すぐ近くから音が出ている気がした。

ジャンプ3本を全て降り、リハーサルとしては納得の出来だった。

取材エリアでは過去の出来事に、あえて目を向けなかった。

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大学までラグビー部に所属。2013年10月に日刊スポーツ大阪本社へ入社。
プロ野球の阪神を2シーズン担当し、2015年11月から西日本の五輪競技やラグビーを担当。
2018年平昌冬季五輪(フィギュアスケートとショートトラック)、19年ラグビーW杯日本大会、21年東京五輪(マラソンなど札幌開催競技)を取材。
21年11月に東京本社へ異動し、フィギュアスケート、ラグビー、卓球、水泳などを担当。22年北京冬季五輪(フィギュアスケートやショートトラック)、23年ラグビーW杯フランス大会を取材。
身長は185センチ、体重は大学時代に届かなかった〝100キロの壁〟を突破。体形は激変したが、体脂肪率は計らないスタンス。