ききみみ 音楽ハンター

“地下”から光注ぐ会場へ!テレビ大阪Pが語る「はばたけ!アイドルフェス」への熱い思い、新社屋戦略

[ 2026年7月5日 18:00 ]

5月24日の「はばたけ!アイドルフェス」では「紫」担当コラボ!(左から)「グットクルー」天羽さら、「W.ダブルヴィー」れな、「すーぱーぷーばぁー!!」天羽生茜
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 【ききみみ 音楽ハンター/テレビ大阪「はばたけ!アイドルフェス」前編】群雄割拠のアイドル戦国時代。テレビ大阪は今年1月、関西のライブハウスなどを拠点に活動するアイドルが集結するイベント「はばたけ!アイドルフェス」を初開催した。さっそく“界隈”で話題を呼び、5月に開催された第3回もチケットがほぼ完売。2日間で約700人の観客を集めた。

 アイドルに疎い記者が5月24日の同イベント(第1部)を取材した。先入観や偏見を持たずフラットな目線を心がけ、いざ場内へ。出演5組はすべて初見。ご当地アイドルたちのパフォーマンス能力に興味津々だった。

 前日23日に行われた「はばたけ!アイドルフェス NEXT」で“本選”の出演権を勝ち取った「Fille mimi」がトップバッターで登場。普段は静かなテレビ大阪1階、ガラス張りのホール内はファンのコールで一気に熱を帯び、メンバーとファンが生み出す華やかな多幸空間が広がった。

 次々に登場するグループがそれぞれの色を発揮。選ばれし5組が出ているからだろうが衣装、ダンス、曲の質もメジャーなアイドルたちとそこまで差を感じない。何より全力パフォーマンスがすがすがしい。関西だけに彼女たちは笑いにもどん欲だ。

 全組のステージ後、各グループから代表者が登場して混合チームを結成しゲーム対決。最後は、各グループの「紫」カラー担当メンバー3人でのコラボ歌唱も。レアな組み合わせはその日だけのお楽しみで、同イベントならではの“特典”。ファンにはたまらなかったはずで、充実の表情で帰って行く観客の姿があった。

 最近は在阪局が独自に行うアイドルイベントが増加。個人がSNSというメディアを持ち、動画配信サブスクも急成長する時代に、テレビ各局は放送事業に加え新たなビジネスチャンスを模索する。集客を見込める人気イベント、キラーコンテンツを見いだし、ユーザーを囲い込むのも重要な戦略の一つだろう。

 テレビ東京系である同局は、他局がやらない企画を考えるのが特徴であり、得意だ。アイドルイベントでも、あえてメジャーグループを外し「ニッチ」な方向性を打ち出してきた印象だ。

 テレビ大阪に同イベント開催の経緯を問うと、新社屋移転がキーになっていた。2024年5月、旧社屋の東に隣接する新社屋へ。全国初となる放送システムのフルIP化を行い、大容量の映像伝送に対応でき、情報配信の効率化や多様なコンテンツ提供が可能となった。同イベントも収録され後日、深夜番組として放送されている。

 広いスペースがある1階ホールの活用が社内で叫ばれ、関西のアイドル番組を担当していた制作局・尾櫃秀樹プロデューサーが「ホールがライブ会場と同じような広さ」だと同企画を思いついた。

 また、尾櫃氏には「“地下アイドル”と呼ばれる彼女らは実際、地下のライブハウスで活動することが多い。彼女らに明るい1階ホールのステージに立って欲しかった」との熱い思いがあった。地下アイドルという言葉は「侮辱的な言葉にも聞こえる。職業に貴賤なしという職業倫理に抵触すると思っていまして、“ライブアイドル”という言葉を一般的にしたい」と同氏は語った。

 次回は関西アイドル界事情、同イベント運営側のこだわりや苦労、今後の開催について深掘りする。(萩原 可奈)

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