【アジア大会】鏡優翔が金メダル「自分をほめまくりたい」右膝前十字靱帯完全断裂状態で強行出場

[ 2026年10月2日 23:07 ]

愛知・名古屋アジア大会第14日 レスリング ( 2026年10月2日    名古屋市稲永スポーツセンター )

愛知・名古屋アジア大会<レスリング・女子76キロ級>決勝、金メダルの鏡(撮影・小海途 良幹)
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 女子76キロ級は、24年パリ五輪王者の鏡優翔(サントリー)が初出場で金メダルを獲得した。全体にテーピングを施していた右膝が、実は1カ月前に前十字靱帯(じんたい)の完全断裂をしていたことを明かし、「みんなに“出るな、出るな”って言われたが、意地っ張りの私が出ると言い張った。今日は自分をほめまくりたい」と安どの表情を浮かべた。

 初戦こそ第1ピリオドでテクニカルスペリオリティー勝ちを収めたが、準決勝、決勝はいずれも第2ピリオドに逆転勝利。キルギス選手との準決勝は豪快な投げ技で、決勝はこつこつとポイントを重ねての逆転に、「最後に頭に浮かぶのは、自分がやってきた練習と気持ち。全て上回っているという自信で、最後まで自分を信じて逆転できた」と胸を張った。

 今月下旬には世界選手権(アスタナ)を控えるほか、12月の全日本選手権からは28年ロサンゼルス五輪の予選が始まる。一つのタイトル、しかも五輪王者の鏡にとってはアジア一を決めるに過ぎない今大会はさして重要なものではないはずだが、本人の思いは違った。

 競技人生で二度とないかも知れない日本国内での国際大会、しかも国際総合大会には、この日も両親や兄ら家族のほか、生まれ育った山形からは祖母も応援に駆け付けた。「たくさんの方が応援に来てくれた。出るか悩んだ時も、おばあちゃんが来られる状況だと知ってから、絶対に勝つ姿を見せたいと思った。それがおばあちゃんの、これからの頑張る活力になってくれたらうれしいなと思った」。声を詰まらせながら話すと、「(祖母が)たくさん応援してくれる姿を見て、私自身も幸せを感じた」と再び笑顔を見せた。

 右膝はメスを入れる可能性もあり、今後の予定はいったんは白紙。ただ目指す先がロス五輪であることにブレはない。最善の選択をして、女子最重量級連覇の大偉業へ。その前に「今日はおいしいお酒が飲めそうです」と話し、豪快に笑った。

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