1月に一般財団法人日本リトルシニア中学硬式野球協会関東連盟の新理事長に小松﨑政次氏(67)が就任した。いよいよ最初のシーズンを迎えるにあたり、WBC侍ジャパンに名を連ねた13人のシニアOBの活躍を誇りに、球児の育成に全力を注ぐという。25日開幕のJA共済杯日本リトルシニア第32回全国選抜野球大会(大阪市・大阪シティ信用金庫スタジアムほか)関東連盟代表紹介は後編の6チームが登場する。

小松﨑氏は東関東支部のブロック長、関東連盟総務部長などを経て、理事長に就任した。抱負を求めると鋭い眼光をますます輝かせた。19日に閉幕したWBCは、鈴木誠也ら関東連盟の5人を含む、12人のリトルシニアOB(辞退者含む)がメンバー入りした。「出身選手が世界の舞台で活躍する姿は、次代を担う中学球児にとって大きな夢と目標であり、私たちに『リトルシニアの一員』であることを、誇りに感じさせてくれました。これからも、選手1人1人の成長を第一に考え、野球を通じた人間育成に努めたいです」と語った。

二十数年前、茨城・友部町(現笠間市)の小学生チーム、友部リトルリーグのコーチ時代、地元に中学の硬式チームがなかった。全国大会に出場するまで育った選手たちは軟式を握るか、自宅から離れたチームを選ぶしかなかった。

そこで自ら自治体と掛け合い、グラウンドを探し、地元出身で元巨人投手の原田明広氏を監督に招いて友部シニアを創設した。「歴史のある組織だけに、対戦相手や審判の方々のレベルなど素晴らしい環境でした」と、各大会を経験するほどに成長する選手の姿に目を見張った。

試合だけでなく、日本代表として全米選手権に派遣した選手も思い出深い。現地でホームステイして、英語の必要性を実感すると、勉学にも励み、放送局に就職したりパイロットになったOBもいる。「今もホストファミリーと楽しく交流しているそうです。チームでの指導もそうですが、一番大事な成長期だからこそ、1人1人に合った方向に導いてあげたいです」と培ってきた伝統を継承する。

取り巻く社会環境から、中学生を守るのも、連盟やチーム、指導者、保護者の大事な役割になる。特にSNSによるトラブルやコンプライアンス違反は、重大問題となっている。「連盟では暴力行為やハラスメント、法令違反などについて、匿名でも相談できる窓口を設けています。違反行為は早期発見こそ大事になります。連絡を密にしていきましょう」と連携を呼びかける。

高校時代はバドミントン部だった。「スポーツは好きじゃなかった」と笑うが、消防士としてヘリコプターからロープで降下して、消火、救難活動の最前線に立った。頼もしいファイアマンは理事長就任にあたり、チームの会長から離れた。「関東連盟すべての選手が自分のチームの選手だと思っています」と、より多くの球児を見守っていく。【久我悟】