ニューヒーローの誕生だ! 9番人気の伏兵サンダーストラック(牡、木村)がデビュー3戦目で重賞初制覇を飾った。好位内からパワフルに伸びて、迫る2着馬を力でねじ伏せた。4日から短期免許で騎乗中のトール・ハマーハンセン騎手(26=ドイツ)は、2度目のJRA重賞騎乗で初制覇となった。今後は未定も、春の3歳G1戦線へ向けて新たな有力馬が現れた。

   ◇   ◇   ◇

ドイツの若き名手が左手を高らかに上げた。ハマーハンセン騎手&サンダーストラックが、内からライバルを封じ込んだ。短期免許来日の鞍上は「冷静に見えているかもしれませんが、本当はうれしさを爆発させたいくらい。関係者の皆さまに感謝しかありません」と目を細め、満面の“トールスマイル”を見せた。

手綱さばきが光った。2ハロンの距離短縮の一戦となったが、スタートを決めて好位内へ。行きたがる愛馬をなだめて脚をためた。前と外が壁になった4角だったが、直線では迷わず最内に進路を取ると、相棒は鋭く伸びた。「道中いきたがるところがありましたが、気持ちを大事に運びました。直線で前があいて、追い出してからしっかり伸びてくれました」。初コンビとは思えぬ人馬の一体感を見せた。

短期免許での来日騎乗からわずか2週目で存在感を示した。前週は京都金杯で6番人気トロヴァトーレで4着も、計10鞍に乗って勝ち星はなし。それでも昨夏のWASJで初出場初制覇を成し遂げた名手は、さすがの対応力を見せた。「日本の文化を勉強したいと思っているけど、なによりこの(短期免許の)2カ月でひとつでも勝ちたい」。勝利への渇望が、JRA初タイトルをたぐり寄せた。

「まだ子どもっぽいところがあるし、これからどう成長していくか楽しみ」と鞍上。ジェンティルドンナやアーモンドアイは、このクラシック登竜門を突破して名馬へと羽ばたいた。サンダーストラックもG1の舞台で“稲妻のような鮮烈な走り”を見せてくれるに違いない。【藤本真育】

◆サンダーストラック▽父 ロードカナロア▽母 シーブルック(ヒンチンブルック)▽牡3▽馬主 (有)キャロットファーム▽調教師 木村哲也(美浦)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 3戦2勝▽総獲得賞金 5018万4000円▽馬名の由来 驚くべき。稲妻のような鮮烈な走りを期待して