【全日本女子相撲選手権】松本渚が有終の美 ホテル勤務で成績アップ!?苦労人が5年ぶり栄冠

[ 2026年10月5日 15:30 ]

全日本女子相撲選手権65キロ以上73キロ未満級で優勝した松本(左)
Photo By 提供写真

 第31回全日本女子相撲選手権が4日、京都市武道センターで行われ、今大会を最後に現役引退を表明していた松本渚(27=陽光セントラルグループ)が65キロ以上73キロ未満級で優勝した。決勝では一昨年の世界王者・長谷川理央(23=慶大相撲部コーチ)を突き出して圧倒。会心の相撲で有終の美を飾り、うれし涙を流した。

 「社会人になってから勝てない期間が長く、自分らしくない相撲が多かった。最後は負けても自分のスタイルで終わりたいというのがあったので、それを貫いて勝てたのが良かった」

 同大会では、立命大に在籍していた21年以来5年ぶりの優勝。女子選手では唯一無二の突きにこだわった相撲で頂点まで上りつめた。19年には中量級で世界3位の実力者も近年は度重なる故障に苦しんだ。「足、肘、手の指とか、毎年骨折していた」。そんな壁にぶち当たっても周囲のサポートに応えたいという気持ちが強かった。

 立命大卒業後は、大阪市内のドラッグストアで勤務しながら練習は月に1、2回しかできず、成績も低迷。「相撲をやる意味があるのかな…。」と悩んでいたところ、当時の指導者から「もうちょっと頑張ったら(また世界に)いけるぞと親身になってくれて、真剣に考えるようになった」といい、実業団の道に進むことを決断した。

 24年春から陽光セントラルグループに所属し、赤坂陽光ホテルに勤務しながら稽古に励んできた。多くの苦難を味わったが、指導者、部員にも恵まれて成績は次第に向上。今季は出場したすべての大会で入賞を果たした。ただ、今大会での引退は数年前から決めていたという。「今後は今の会社で仕事をしながら、後輩たちの成績を上げられるように頑張っていきたい」と松本。悔いなく土俵に別れを告げ、今後は後進の育成に力を注ぐ。
(長谷川 凡記)

 ◇松本 渚(まつもと・なぎさ)1999年(平11)8月20日生まれ、鳥取県出身の27歳。小学6年で相撲を始め、北溟中ではソフトボール部に所属。鳥取城北高への進学を機に相撲に専念。16年の第6回世界ジュニア女子相撲選手権準優勝、立命大では19年の世界選手権3位。趣味はアニメ鑑賞。1メートル66、72キロ。

 以下、各階級の結果。
 【55キロ未満】
 優勝・小島怜紗(前橋育英)
 準優勝・松浦みな美(Yaizu Sumo Academy)
 3位・小宮山結月(慶大)、箕田愛彩(明野クラブ)
 【60キロ未満級】
 優勝・川本莉乃(楊志館高)
 準優勝・宇佐美里和(飛龍高)
 3位 中口藍彩(金沢学院大学付属高)、奥田梨央(岐阜農林高)
 【65キロ未満級】
 優勝・岸本はな(朝日大)
 準優勝・川口紗葵(鳥取城北)
 3位・山中未久(クレオテック)、武井陽奈(金沢学院大)
 【65キロ以上73キロ未満級】
 優勝・松本渚(陽光セントラルグループ)
 準優勝・長谷川理央(慶大相撲部コーチ)
第3位・柳原真裕(トヨタ自動車)、阿部さくら(金沢学院大)
 【73キロ以上80キロ未満級】
 優勝・石川昊愛(鳥取城北高)
 準優勝・雪本慈(鳥取城北高)
 3位・鈴木志歩(慶大)、川崎羽華那(鳥取城北クラブ)
 【80キロ以上級】
 優勝・阿部なな(金沢学院大学附属高)
 準優勝・久野愛莉(立飛女子相撲部)
 3位・藤嶋由菜(金沢学院大学付属高)、佐藤陽子(陽光セントラルグループ)
 【無差別級】
 優勝・久野愛莉(立飛女子相撲部)
 準優勝・岸本はな(朝日大)
 3位・雪本慈(鳥取城北高)、川本莉乃(楊志館高)
 【団体戦】
 優勝・石川県A(表、藤嶋、奥野、阿部)
 準優勝・東京都(小宮山、鈴木、奥富、石井)
 3位・鳥取県A(古瀬、石川、雪本、川崎、松本)、鳥取県B(川口、角田、古閑、浜野、石川)
 (小学生の部)
 【4年生以下、35キロ未満】
 優勝・渡辺さくら(Yaizu Sumo Academy)
 準優勝・田中海(府中住吉相撲道場)
 3位・中西笑真(七尾能登島相撲クラブ)、橋本英奈(徳島相撲クラブ)
 【4年生以下、35キロ以上】
 優勝・藁科冴依(Yaizu Sumo Academy)
 準優勝・川島誠桜(葛飾白鳥相撲教室)
 3位・久徳あん奈(愛媛県相撲連盟)、樋口藍弥(四條畷相撲連盟)
 【5年生45キロ未満】
 優勝・手塚舞乃(佐賀市立赤松小)
 準優勝・秋山和咲(富士わんぱく相撲クラブ)
 3位・野尻楓夏(福井相撲クラブ)、手塚葵唯(文京針ヶ谷相撲クラブ)
 【5年生45キロ以上】
 優勝・亘紗優花(鹿児島県相撲連盟)
 準優勝・照井実月(岩手県相撲連盟)
 3位・岡田凛子(三鷹相撲クラブ)、里山さくら(太田嵐相撲道場)
 【6年生50キロ未満】
 優勝・渡辺ひかり(Yaizu Sumo Academy)
 準優勝・小谷萌栞(立川錬成館)
 3位・冨永茉希(どりーむ相撲道場)、橋本奈々(長浜相撲クラブ)
 【6年生60キロ未満】
 優勝・杉野小百合(太田嵐相撲道場)
 準優勝・日高すみれ(三鷹相撲クラブ)
 3位・花田結菜(トヨタジュニア相撲クラブ)、横山暖(佐志小学校)
 【6年生60キロ以上】
 優勝・加藤紀依(坂戸市相撲連盟)
 準優勝・永広維生(USA双葉道場)
 3位・中原芹(西宮相撲教室)、中田心瑚(鹿児島県相撲連盟)
(中学生の部)
 【50キロ未満級】
 優勝・矢次海遊(USA双葉道場)
 準優勝・佐藤実莉(岩手県相撲連盟)
 3位・佐藤実陽(岩手県相撲連盟)、葛西咲絆(岩手県相撲連盟)
 【60キロ未満級】
 優勝・木原福(鳥取城北相撲クラブ)
 準優勝・竹田心幸(岩手県相撲連盟)
 3位・石川心愛(男鹿市男鹿東中)、古舘皇(岩手県相撲連盟)
 【75キロ未満級】
 優勝・井浦まる(金沢学院大学付属中)
 準優勝・黒葛希来々(鹿児島県相撲連盟)
 3位・高田來夢(和歌山市立西和中)、轟木結愛花(延岡市土々呂中)
 【75キロ以上級】
 優勝・新井田心路(田子道場)
 準優勝・郡愛花(守口市相撲道場)
 3位・佐野日向(名西Jr.相撲クラブ)、益子紗里那(金沢学院相撲道場)

続きを表示

この記事のフォト

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

スポーツの2026年10月5日のニュース