【ロサンゼルス(米カリフォルニア州)24日(日本時間25日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(31)が、開幕直前に奪三振ショーを披露した。エンゼルス戦に「1番DH兼投手」の二刀流で出場し、4回0/3を4安打3失点、11三振をマークした。WBC参加のため、オープン戦登板は2試合のみだが、9イニングあたりの奪三振数(K/9)は16・2。仮にイニング数が少なくても、奪三振王のタイトルを狙えるほどの驚異的な数字だ。打者では第2打席で右前打を放ち、3試合連続安打。26日(同27日)の開幕戦へ順調に調整した。
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対戦した打者たちは迷っているようだった。大谷は多彩な球種を織り交ぜ、三振の山を築いた。1回1死、盟友マイク・トラウトに対してカウント2-2からの5球目、浮き上がるようなフォーシームを外角高めに投じた。止めたバットはスイングの判定。空振り三振となった。ロバーツ監督は試合後、「シンカー(ツーシーム系の速球)も良かったし、カーブも機能していた」と称賛。配球の20%を占めたカーブを中心に、全球種の精度が高かった。
オープン戦2試合でK/9は驚異の16・2。ひょっとすると…なんて期待を抱きたくなる。ただ、野球は何が起こるか分からない。まして数字による皮算用は、特に二刀流の大谷には通用しない。それを前提とした上で、あえて予測的な計算をしてみると、奪三振王のタイトルが見えてきた。フルシーズンの二刀流で戦った22年に大谷は28試合の登板で、166イニングに到達。規定投球回をクリアした。当時は、登板間隔で中5日もざらにあった。
ド軍で二刀流として開幕するのは移籍3年目で初。長期的に継続することに加え、10月のポストシーズンを見据えるなら今季は中6日以上を軸とし、中5日はあっても少ないと考える。登板数は最大でも25試合前後だろう。平均で6イニングを投げると想定すると、合計150イニングほどになる。年間通してK/9が16・2となるのは考えにくいため、大谷の過去最高値が11・9(※短縮60試合の20年は除く)であることから、平均値の14で計算すると、シーズン233奪三振に到達。これは昨季でいえば奪三振王に相当する。
この日はスプリットでの三振はなかったが、全球種が決め球となりうる。さらに、カーブと最速98・5マイル(約158・5キロ)のフォーシームの最大球速差は約40キロ。狙い球を絞りづらく、タイミングも合わせづらい。6月中旬から復帰した昨季と比べ、ロバーツ監督は「大きく違う。今は、自分の球種すべてに対して自信を持てている状態」と分析した。打者で本塁打王が、投手で奪三振王。そんなことあるのか…。いや、その実現を期待させてしまうのがまた、二刀流の大谷でもある。



