仙台89ERSが秋田ノーザンハピネッツとの東北ダービーを87-76で制し、4連勝を果たした。ジャレット・カルバー(27)が、B1リーグの1試合最多得点記録タイ52得点の大暴れで勝利に貢献。クラブのB1シーズン最多勝利数タイの27勝にも到達した。仙台にとって、新たな歴史を刻んだ1日となった。

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またもやBリーグの歴史に名を刻んだ。カルバーは、最終クオーター(Q)もとどまることを知らなかった。鮮やかなドライブ、フリースローを着実に沈めた。自身51得点目のシュートを決め、バスケットカウントを獲得すると、力強くほえた。フリースローもしっかり決めきりB1の1試合最多タイ52得点。「自分のチームメートがいなければこんな得点はたたき出せませんでした。ファンの皆さんにも感謝しています」。金字塔を打ち立ててもなお、謙虚。ブースターからは惜しみないJCコールが贈られた。

勝利への執念がエースを駆り立てた。ゾーンに入ると身を任せてプレーが出来るというカルバーは、6点ビハインドで迎えた後半、一層ギアをあげた。「絶対に今日の試合は落とせないという、競争心がゾーンに入れた要因」。第3Qは3本の3点シュート含む19得点で、逆転勝利への道筋を切り開いた。

今季から日本のバスケット界に参入。B1の1試合平均得点ではトップを走り、先日8日の渋谷戦ではBリーグ通算1000点を史上2番目の速さの40試合で達成。ダン・タシュニーヘッドコーチ(HC、44)が「Bリーグで一番の選手になって欲しい」と話していた期待通り、それをも超える活躍をみせている。カルバーも「正直ここまでの数字というのは予想していなかったですけど、日本に来るからには自分の足跡を残したいと思っていましたし、何より自分のベストを出したいと思っていました」。チーム練習以外の時間で、毎回100本のフリースロー練習を積み重ねていたという。

早くもクラブ記録に並ぶシーズン27勝をあげたタシュニーHCは「そのレベルまで来れたことをうれしく思う。しかし、まだ自分たちの仕事は何も終わってない」ときっぱり。クラブ史上初のチャンピオンシップ進出へ向け「残り16試合、全部取りにいくつもりで準備していきたい」と、先を見据えた。【高橋香奈】

○…秋田の心臓・中山拓哉(31)がキャリアハイの29得点で意地を見せるも連敗を喫した。23点差で敗戦した前日から、前半はリードを奪ったが逆転負け。ミック・ダウナーHCは「カルバー選手を止められなかったのが一番大きい。前日の大敗から気持ちを切り替えて戦えたことは良かった。最初の20分だけでは勝てませんし、後半も持続して戦いたかった」。次戦こそ、連敗を9で止める。