【プラハ=藤塚大輔】3連覇がかかるイリア・マリニン(21=米国)が今季世界最高となる111・29点で首位発進した。

全ての技を決め、自己ベストをマーク。8位に沈んだミラノ・コルティナオリンピック(五輪)後では初の競技会で会心の演技を披露した。「特に結果への期待は持っていなくて、この環境とフィギュアスケートという経験を受け入れて楽しみたい。それだけを考えていました」と充実感を漂わせた。

冒頭から4回転フリップ、トリプルアクセル(3回転半)を成功。最終3本目で高難度の4回転ルッツ-3回転トーループを決め、この連続ジャンプだけで21・21点を稼いだ。スピン、ステップシークエンスも全て最高難度のレベル4でそろえた。フィニッシュすると、満員の観客から大歓声を浴びた。

SP首位ながらフリー15位と大失速して8位にとどまった五輪から1カ月半。結果を真正面から受け止め、新たな1歩を踏み出した。

「何が違っていれば結果が変わったのか、ずっと考えていました。でも最終的には、その結果を受け入れて前に進むしかありません。別の世界線ではオリンピックに勝って世界選手権に出ていなかったかもしれないですが、今ここにいます。だからこそ今はこの瞬間を受け入れて、このスポーツを楽しみたいと思っています」

2位のアダム・シャオ・イムファ(フランス)に9・44点差をつけ、28日のフリーへ臨む。