師弟で大輪の花を-。4年目の田口貫太騎手(22=大橋)が所属厩舎のナムラコスモス(牝3)で自身初のクラシック騎乗へトライする。日曜阪神のチューリップ賞(G2、芝1600メートル、3月1日、3着まで桜花賞優先出走権)にエントリー。師匠の大橋勇樹調教師(64)とともに、2連勝中のパートナーを大舞台へエスコートする。
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芦毛らしからぬ黒く艶めいた体は、ふくらんだつぼみを思わせる。コブシ、チューリップ、そして桜-。2連勝中のナムラコスモスが、次々と花を咲かせようとしている。
師弟ともに「収穫があった」と口をそろえるのが、前走のこぶし賞だ。初陣の1200メートルから徐々に距離を延ばし、キャリア5戦目で初めて迎えたマイル戦。同じ大橋厩舎で育った母ナムラリコリスが函館2歳Sを制した早咲きのスプリンターだっただけに、試金石のレースだったが、自己最速となる上がり33秒6の瞬発力を発揮して差し切った。7番人気の低評価を覆し、田口騎手も舌を巻いた。
「もともと素直で馬群も平気。控える競馬をしようと思って、ゲートのタイミングが合わず想像以上に後ろからになりましたが、すごくいい脚を使ってくれました。(前走が)入厩して2週間ちょっとだったので上積みもあると思います」
師匠とともに夢の舞台へ挑戦する。4年目でJRA通算115勝を積み重ね、G1騎乗も7度経験。昨年のJpn1全日本2歳優駿では自厩舎タマモフリージアで首差の2着に迫った。
「せっかくいい馬が厩舎から出てくれたので、いいレースをして、なんとか権利をとってG1へ行けたら。僕もクラシックは乗ったことがないので」
厩舎にとってもクラシック出走となれば10年菊花賞(ミキノバンジョー=16着)以来16年ぶり2頭目になる。大橋師は「少し背が伸びたぐらいで目に見えては変わってないけど、力をつけている」と手応えを口にする。来週のフィリーズレビューにも2勝馬ローズカリスがスタンバイしている。春めく仁川で、開花の時を迎えるか。【太田尚樹】

