WBA世界バンタム級4位増田陸(28=帝拳)が、世界戦挑戦権を獲得した。同級1位で元5階級制覇王者でノニト・ドネア(43=フィリピン)との同級挑戦者決定戦10回戦に臨み、8回1分12秒TKO勝ち。最後は相手陣営からタオルが投げ込まれ、試合が決した。「勝ってホッとした。これまで練習してきたことを試合で出すことだけを考えた。手応えはばっちりありました」と話した。

レジェンドの左フックの破壊力は健在だった。「1発もらうとやばい」。増田は、デビューから4年で9勝を積み上げたバトル感覚を頼りにタイミングを読み、切り札の左ストレートを打つ瞬間を見極めた。

23年8月の日本王座挑戦試合で現WBA世界バンタム級王者の堤聖也(角海老宝石)に10回判定負け。昨年11月のホセ・カルデロン戦では5回負傷判定勝ちと不完全燃焼に終わったが、3年前の惜敗を糧に世界ランカーと拳を交えてきた。

同門の先輩となる元WBC世界同級王者山中慎介氏の「神の左」を継承する男とも言われる増田。3日の公開練習では自宅に約400年前の室町時代に製作された日本刀を1本所持していると明かした。「真剣の切り合いみたいな試合になる」とドネア戦をイメージ。

一方、侍の精神に造詣が深いドネアも7日の来日時に「武士道」と記したTシャツを着用し「(宮本)武蔵と(佐々木)小次郎の戦いだね」と“令和の巌流島決戦”と表現し、お互いに侍魂を表現していた。

王座返り咲きを狙った43歳のボクサーとの「真剣勝負」をものにし、黒星を喫した堤とのリベンジマッチの機会も近づいた。「この内容ではまだ挑戦できるかなと不安がある。ここからジムに戻って練習して必ず世界チャンピオンになります」。自慢の左拳でここから道を切り開く。

【ボクシング】増田陸がドネアに勝利/ライブ速報