WBOアジア・パシフィック・ライト級王者の宇津木秀(31=ワタナベ)が3度目防衛に成功した、同級12位アオキ・クリスチャーノ(37=角海老宝石)の挑戦を受け、3-0(97-93×2、98-92)の判定勝利を収めた。アジア王座のベルトを死守した宇津木は険しい表情で「勝ったことだけが救いでした」と淡々と振り返った。

王者の風格を漂わせながら宇津木は落ち着いてアオキの動きを見極め、左ボディー、右ボディーアッパー、右フックと打ち分けた。挑戦者による強振で5回には左フックを浴びるヒヤリとしたシーンもあったが、終盤まで上下を打ち分けながら試合の主導権を握った。それでも「アオキさんがうまかった。コツコツやればいいのに接近戦で大きいパンチばかり狙ってしまった」と反省した。

アオキ戦に向けて米合宿を積み、同級の本場の選手たちとスパーリングを積んだ手応えがあった。しかしV3戦のリングで発揮することができず「海外で練習させてもらっているのに成果を出せなかった。もうちょいで(世界へ)行ける、自分は強いと過信していた。今は世界を取るとか今の段階では、そういう状態ではない。一生懸命、精進していきたい」と口元を引き締めた。

指導を担当する小林尚睦トレーナーは「負けてしまって何も残らない。よく生き残ったと思う。これを良い経験にしてくれると思う」と前向きにとられていた。【藤中栄二】