3月17日に都内のホテルで行われた「令和7年度芸術選奨」贈呈式に出席しました。演劇部門の選考審査員だった関係で出かけたのですが、贈呈式では大衆芸能で文部科学大臣賞を受賞した清水ミチコ(66)が受賞者を代表してあいさつしました。
受賞対象となった日本武道館などで開催したライブ公演「清水ミチコ万博~ひとりのPARADE~」は、弾き語りコーナーで桃井かおり、大竹しのぶ、黒柳徹子らが降臨し、70年代歌謡曲メドレーではアグネス・チャン、太田裕美らが降りてきてヒット曲を歌うなど、音楽とお笑いの融合した大人のエンターテインメントとしての芸を確立したことが高く評価されました。
清水は「こんなに大きな賞をいただき、とてもうれしかったです。私はとても驚いたんですね。口が悪いっていうことで、大きな賞とは無縁な人間なんだろうなと思ってきたからです」と喜びを語りました。確かに40年以上のキャリアがあるのに、これまでに受賞したのは、20代の時の「ゴールデン・アロー賞芸能新人賞」や5年前に受賞した「伊丹十三賞」ぐらいでした。
さらに高校1年の時に聞いた矢野顕子のピアノの弾き語りにすごい衝撃を受けたこと、映画やドラマで見た桃井かおりや、松任谷由実のコンサートに感動するたびに、部屋で一人、なりきっていたことを振り返りました。「私の賞は、私の内側で私を押してくれた、私の中にいる(ものまねの)レパートリーの皆さんが受賞したんだなという風に思っております」と感謝の言葉を口にしつつも、「賞金は渡しませんけれど、感謝だけはお伝えします」と続けて、笑いを誘っていました。ちなみに賞金は120万円でした。
贈呈式後に祝買会が行われ、清水は関係者と談笑するなど、長い時間、会場に残っていました。「とてもうれしかった」の言葉通り、笑顔があふれていました。【林尚之】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「舞台雑話」)





