STARTO社のジュニア内グループ「B&ZAI」の本髙克樹(27)が26日、都内で行われた早稲田大学大学院学位授与式に出席し、同社所属のタレント史上初となる博士号取得を報告した。学位式後に報道陣の取材に応じ、取得の喜びを語った。

晴れの日は角帽にマント、早稲田の伝統のスタイルに袖を通した。難易度の高い博士号を、学部時代からストレートで最短年数の9年間で取得。「自分としても誇らしいです。孤独な戦いではあったんですけど、いろんな方に支えていただいて感謝の気持ちでいっぱい」と胸元の学位記を宝物のように腕に包んだ。高校から12年間早稲田生として歩み「良いウイスキーくらい通わせていただきました(笑い)」と学びやをいとしんだ。

在学中はデータに基づいて社会問題を最適化して改善していく技法「オペレーションズ・リサーチ」(OR)を研究し、論文テーマは「ライブ・エンターテイメント市場における超過需要下でのチケット販売戦略に関する社会シミュレーション研究」。博士課程に進んで最初の2年間は研究業績が上げられず、教授や両親に「取れないかもしれないと」と吐露したこともある。心がくじけそうになった時期もあったが、くしくもORを題材にした昨年の主演舞台「シークレットライフ」の公演前日に国際論文誌への掲載が決定。不思議な縁か、学問に導かれるように博士号取得に大きく前進した。

国際論文誌への提出にあたり、論文は全編英語に翻訳。論文も簡単には審査を通過せず「ダメ出しのコメントが結構辛辣(しんらつ)で『自分は研究者として何の価値もないんじゃないか』と思っちゃう時期があったりしました」と平たんな道のりではなかった。休みがあれば一日中研究室にこもり、研究に没頭する日々。ひたむきな努力が最高の形で結実した。

精神的疲労も大きかった。そんな日々を支えてくれたのは、まぎれもなくアイドル活動の存在だったという。「耐えられたのはアイドルというもう1つの足があったから」と断言する。ライブや舞台、ステージが心の靄を晴らしてくれた。メンバーにもこの日の学位式の様子を共有し「研究という意味では孤独にやって来たので、メンバーやファンの皆さまの『おめでとう』という言葉でやって来て良かったなと思います」と深く感謝した。

10代から芸能活動と学業、二足のわらじを履いた。博士号への進学を勧めてくれた両親には、学位式の前日に「ありがとうの気持ちを込めて」と、おすしをごちそうしたという。

囲み取材では「マジで幸せです。やって良かったなと思います」とあふれる喜びをたびたび口にした。そんな自分自身へのご褒美は?「たらふくご飯が食べたいです」。端正な顔を崩して笑みを浮かべた。

◆本髙克樹(もとだか・かつき)1998年(平10)12月6日、東京都生まれ。11年8月27日入所。18年2月から「7 MEN 侍」で活動後、25年2月から「B&ZAI」のメンバー。17年4月に早大創造理工学部経営システム工学科入学、21年3月卒業。同4月に同大大学院創造理工学研究科経営システム工学専攻博士前期課程に入学、23年3月修了。同4月に博士後期課程に入学、26年3月修了。院卒はSnow Man阿部亮平、Hey!Say!JUMP伊野尾慧に続くSTARTO社3人目。所有資格は日本さかな検定1級、簿記3級。グループではキーボードの演奏を担当。

◆博士号 特定の研究分野において独自の研究成果を生み出した研究者に授与される学位で国際的に通用する最高位の学位。研究成果を論文としてまとめ、学術誌への論文掲載や国際学会発表などの研究業績を満たした上で博士論文の審査に合格することで取得できる。取得難易度が高く、学部4年間、大学院2年間(博士前期課程)に加え、博士後期課程で3年間以上が必要な学位。最低年数3年で取得する割合が3~4割程度とも言われ、4年以上での取得または、満期退学も多い。国際会議や公的な場でも高い社会的信頼を得る称号で、名刺や署名に「Dr.」を冠することが許可される。