2月の衆院選で東京18区から立候補し、落選していた地域政党「再生の道」の吉田綾氏(41)が離党することが22日、関係者への取材で分かった。今後も政治活動は継続するという。
「再生の道」は24年の東京都知事選で2位に入った石丸伸二氏(43)が昨年1月に設立。吉田氏は1128人の公募を突破し参院選に出馬するも、約13万票獲得して落選。その後は公立小の教室支援員として勤務し、教育現場の窮状を目の当たりにしてきた。衆院選落選から7カ月後の衆院選に、再び同党から立候補するも落選。国政選挙2連敗となっていた。
今回の参院選で異例の選挙戦を展開していた。日刊スポーツの取材に対し、吉田氏陣営は「マイク音量減」で選挙戦を戦うことを明かしていた。東京18区は武蔵野市、小金井市、西東京市が区域で、学校や塾が多い文教地区。2月1日から中学受験が始まることを前提に、一部地域でマイクの音量を通常よりも下げての選挙戦を実際に展開。教育を公約の1つに掲げる吉田氏は「私が教育をテーマに掲げているのもあって、受験生には迷惑をかけたくない。子供にとっても大変な時期」と5歳の子供を持つ一児の母として、音量減の理由を語った。
受験が始まった1日からは日中の駅前演説を自粛。夜7時からの駅前演説1本にしぼり、日中はひたすら選挙カーの中から声を出していた。学校だけではなく、塾の場所もマッピングした上で除外し、走行ルートを設定するなどの徹底ぶりだった。
マイク納めとなった最終日の演説では、同党の創設者、石丸氏への感謝を述べた。吉田氏は選挙スタッフに感謝を述べた上で「再生の道という仕組みをつくってくれた石丸伸二さんに非常に感謝しています。彼の考え方、再生の道を立ち上げるよということがなければ、この場所には立ってないですし、背中を押してもらってなかったと思います」と熱く語った。続けて「今、立場的に1つの政治団体を応援するということが難しいと思いますが、それでも『頑張れ!』というエールをくれています」と明かしていた。
22日夜、吉田氏は自身のYouTube生配信でも離党を表明。「まず大事なご報告です。今日3月22日をもちまして、再生の道を離れる決断をしました」などと語った。支持者への感謝を述べつつ、離党理由を説明。「再生の道が目指すAI党首という方向性が、自分が実現したい、目指したい姿と一致しなくなってきてしまった。再生の道の仲間とか個人に対してどうとかでは全くない」とした。AI党首とは、石丸氏が昨年9月に代表退任後、新代表に就任した現役京大大学院生の奥村光貴氏(26)が代表選で掲げていた。
今後の政治活動については「実現したいところの道が少しずつ見えてきたので、地元の活動を中心に知ってもらうとか。伝えていく活動を4月以降していこうと思っています」と語った。設立者の石丸氏及び、他の党員に、離党の相談はしなかったという。「でも報告は皆さんにさせていただきました。それは石丸さんだけじゃなくて」と明かした。
吉田氏は茨城県出身で上智大外国語学部ロシア語学科を卒業し、09年4月に日本貿易振興機構(JETRO)へ入社。その後、外務省在外公館派遣員制度を利用し、在ロシア日本国大使館勤務がある。

