白髪に義眼の「鬼教官」、風間公親(きみちか)を木村拓哉が演じる「教場」シリーズ。その最終章が映画になった。木村のイメージとは全く違う、冷酷さとすごみは、これまで以上だ。
監督は「ひとつ屋根の下」などの演出家、中江功氏。鋭い観察眼で生徒の「異変」を見抜き、容赦なく退校届を突きつける風間の冷酷さを、瞬き1つ、視線の動き1つで「静寂の恐怖」として描き出す。とくにつま先の向きから心理を見抜く「足の心理学」は興味深いが、それは同時に生徒を逃げ場のない絶望へ追い込む刃ともなる。
物語は前編「Reunion」から続く2部構成。ドラマ「教場0」からの宿敵・十崎がついに本格始動し、赤楚衛二、白石麻衣、目黒蓮ら歴代卒業生たちが風間のために再集結する胸熱な展開もある。
前編を見逃していても、公式の「8分間映像」を視聴すれば核心をつかむことができる。個々の生徒のエピソードが少し極端な気もするが、すべては一本の線につながっている。タイトルの「鎮魂歌(レクイエム)」が意味する過去との決別とは…。警察学校という極限の閉鎖空間で、ついに運命の幕が上がる。【松浦隆司】
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