プロになってわずか1年半、シンデレラストライカーがメンバー入りした。日本サッカー協会(JFA)は19日、千葉市内で英国遠征(28日スコットランド戦、31日イングランド戦)に臨む日本代表メンバー28人を発表。
FW塩貝健人(20=ウォルフスブルク)を初選出した。2年前に慶大を休学。オランダに渡ると今季リーグではすべて途中出場で7得点を奪い、5大リーグのブンデスリーガにステップアップした。20歳の秘密兵器が、W杯北中米大会メンバーへ滑り込むチャンスをつかんだ。
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20歳の点取り屋・塩貝が日本代表の新たな切り札になる資格を得た。今季欧州トップリーグで8得点を挙げて初招集。森保監督に「(招集は)もっと早くても良かった」と言わしめるほどの存在感を放っていた。今季オランダリーグで7得点、ブンデスリーガでも初得点と決めた8ゴールは全て途中出場。決定力は抜けている。
加速度的な成長も魅力だ。23年に国学院久我山高から慶大入りすると、1年時から横浜の特別指定選手に。翌年6月にU-19日本代表として参加したモーリスレベロトーナメントで5得点をマークして得点王になると、大学2年の夏にNECに電撃移籍した。そして今冬、約16億円とも言われる移籍金を残して5大リーグにステップアップ。プロ入りからわずか1年半。本番まであと3カ月弱での進化にも期待がかかる。
チームを成熟させる最終局面での抜てき。森保監督は「W杯のギリギリまで可能性のある選手、力を見せてくれる選手は招集して、我々はチャレンジしていく。本当に1%でもW杯で勝つ可能性を上げていくというところ」と説明した。
武器はスピードとパワフルなドリブル、そしてシュートだ。2月に新天地のブンデスリーガで挙げた初ゴールは、リーグ公式によると時速33・26キロのスピードで駆け抜けて決めた。20歳10カ月は同リーグ日本人3番目の年少記録。「全然、1点じゃ満足できない」と貪欲な姿勢も強みの1つだ。
自らの実力で夢舞台まであと1歩のところまでたどり着いた。「世界中が注目する大会。そこで活躍したい。やれる自信はある」とみなぎる思いがある。森保ジャパンの秘密兵器がついにベールを脱ぐ。【佐藤成】
◆塩貝健人(しおがい・けんと) 2005年(平17)3月26日、東京都生まれ。バディSC江東、横浜FCジュニアユースを経て国学院久我山、慶大を経て24年夏にNECナイメヘン入り。24年に横浜への加入内定と特別指定選手に。26年1月にドイツ1部ウォルフスブルクに移籍。高校3年時の夢はサラリーマン。180センチ、77キロ。

