東京ヴェルディが、昨季2敗した王者・鹿島アントラーズにギラギラ感マックスでぶつかっていく。
明治安田J1百年構想リーグEASTグループの第5節アウェーの鹿島戦(7日)に向けて5日、城福浩監督(64)が東京・稲城市の練習場で取材対応した。春到来の陽光を受けながら意欲を語った。
難攻不落のメルカリスタジアムで、現在首位に立つ強豪が相手。今季既に3ゴールのFWレオ・セアラら強力アタッカー陣が顔をそろえる。前節の浦和戦(3-2で鹿島が逆転勝ち、埼玉スタジアム)ではレオ・セアラに加え、FW鈴木優磨も気迫のこもったヘディングシュートをたたき込んでいる。
経験の浅い若い選手が多い東京Vだけに、ギラギラした怖い男たちにどう立ち向かっていくのかか勝負ポイントとなる。さらに踏み込めば、仕上げのレオ・セアラの前にキーマンとなってくる鈴木封じが一つの見どころとなりそうだ。
城福監督はその点について、こう回答した。
「鈴木優磨に関しては、彼自身がボールを引き出す能力があるんですけど、もう1つは強い個がチームメートにいればいるほど、それを引き出せるんですよ。上田綺世がいた時代しかり、レオ・セアラがいる今の時代しかり。強烈な個がいた時にそれと共存するという言い方がいいか、その力を引き出す力を持っている。なので彼の止まらない動きをケアすることと同時に、その引き出しから当事者であるFWの、それがコンビなのか、サイドハーフを含めたのかっていうのはその時、その時の状況によりますけど、そのコンビネーションを作らせないようにしないと、彼だけを見て守れないですし、その前の周囲の状況というのは、アラートになっておかないといけないなというふうに思っておます」
鹿島には悔しい思いしかない。昨年2月22日の第2節のアウェーでは、レオ・セアラ、鈴木にそれぞれ2ゴールを奪われ、0-4という惨敗。11月30日の第37節ホーム戦は主導権を握りながらミスからカウンターを浴びて0-1と敗れている。
城福監督は「去年はカシマスタジアム(現メルカリスタジアム)で大人と子どもみたいなサッカーをやっている。僕らは去年2敗しているので、その悔しさと、もう1つはホームの最終戦で試合をして勝ち点0という悔しさも味わっている。この両方の悔しさをプレーでどう表現できるかっていうのが大事になる」と口にした。
昨年は勝ち点を伸ばせず、終わってみれば17位という降格圏の一歩手前で終わった。その屈辱感からより走れる、戦えるチームへ、厳しい練習を重ねてきた。その結果、今季は開幕から4試合を終えて3勝(1PK勝ち)1敗の勝ち点8という好成績だ。
「コーチもギラギラしていますよ。今こそ、これだけ厳しい練習をやらせている彼らをピッチで躍動させたいという思いはみんな持っています」
そう話す反骨の指揮官こそ、ギラギラ感マックスだ。前節横浜F・マリノス戦(2-3負け)の反省を踏まえ、こうも話した。
「今度の鹿島っていうのは、僕らが言わずともどういう特長を持ったチームかっていうのは、何がエクセレントなのかっていうのはみんなイメージとして持っている中で、具体的なシーンとして見せて、強烈な個に対して、強烈なグループに対して、どういうふうに手を取っていくか、どういうふうに守るのか、っていうところは、最大限準備して、勇気を持ってやらせるのみ。相手のストロングだけを恐れてサッカーをするんじゃなくて、我々が何をやりたいとか、何を見せたいかというところに、選手がそういうメンタリティーでピッチに立てるよう準備したい」
春の日差しが燦々(さんさん)と降り注ぐ中、その口調は一足早い夏のようなギラギラ感をまとう。レオ・セアラ、鈴木優磨らを向こうに回し、熱さ全開で挑んでいく。【佐藤隆志】



